ペットボトルのリサイクルは、消費者から自治体、リサイクル工場へと、バトンリレーのようにつながっています。
分別回収で集められたペットボトルの空容器はリサイクル工場に引き取られ、新たな製品の原料として生まれ変わります。
その再利用・再資源化の役目を担っているのが、尾道PETボトル再生工場です。
PETボトル再生の流れ
1.選別
尾道PETボトル再生工場では、まず、回収した使用済みペットボトル容器の選別を行います。塩ビ製ボトルや着色ボトルなどを除去し、汚れのひどいものや異物が混入されたボトルも、手選別で丁寧に取り除きます。
2.粉砕/異物排除/洗浄
その後、ペットボトルは細かく粉砕され、風力選別機で異物などを排除。洗浄後、比重分離機にかけて異物を取り除き、温風脱水機で乾燥した後、もう一度厳しく品質チェックを行います。
3.フレーク化/再利用
こうして出来上がった再商品化製品は、「フレーク(ボトルを約8mm角に裁断したもの)」と呼ばれます。フレークはメーカーで活用され、衣類、自動車の内装シート、食品用容器・トレイ、PETボトルなどにリサイクルされます。
品質第一の姿勢を貫き、独自の技術とノウハウで高品質を実現
尾道PETボトル再生工場のフレークは、品質の高さで取引先メーカーから高い評価を得ています。
その理由は、正和クリーンの妥協を許さない品質へのこだわりにあります。
環境への負荷を考慮し、薬品を使わず水のみで洗浄する
細かく破砕したPETフレークは、薬品を使わず水のみで洗浄します。多くの工場では薬品洗浄を行っていますが、薬品を洗い流すために多量の水が必要になり、薬品が残留するとフレークの品質にも影響を及ぼします。そこで正和クリーンでは、薬品洗浄以上に高い品質を維持できる水洗浄の方法を独自に開発。環境にも配慮し、地下水をろ過して循環利用することで、水の使用量を抑えています。工場の機械ラインにオリジナルなものを導入
工場の機械ラインは試行錯誤しながら改良を重ね、オリジナルなものも多く導入されています。また、検査機器は食品にも用いられる高精度の機器を使用。不純物のない高品質なフレークを製造しています。
人の手による細やかな調整で取引先メーカーのニーズに応える
尾道PETボトル再生工場の処理能力は年間約6000トンと、規模としては大きくありません。しかし、あえて全自動化はせず、セミオートマにすることで、人の目と手による細やかな調整が可能に。取引先メーカーが求める素材感に合わせたフレークを製造し、高い評価を得ています。